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“緑のある暮らし”フォーラム
第13回 グラウンドカバーいろいろ バックナンバー
庭の植物の中で目立たないけれど重要な存在、グラウンドカバーについて考えてみましょう。
代表的なのはもちろん芝生ですが、芝生にもたくさんの種類があり、その他いろいろな植物がグラウンドカバーとして利用されています。他の舗装資材と組み合わせたり、鑑賞用として目を楽しませてくれるもの、また水やりがあまり必要がないものなど・・・。
あなたのお庭にぴったりのグラウンドカバーを探しましょう。
グラウンドカバーは庭を涼しくする
駐車場や庭のリビングスペースなどの舗装の種類によって、家の周りの温度はどう変わるでしょうか。コンクリートやレンガで舗装すると、太陽熱の40%は反射して周囲の温度を上げ、50%は舗装面に蓄積され、夜間になっても蓄積された熱が放出しつづけます。なにもしない土のままだと、太陽熱の30%は反射し、30%は地中に蓄積されます。
しかしグラウンドカバーのような植物で覆うことで、太陽熱の反射は20%、地面への熱の蓄積は5%に抑えられ、植物の蒸散作用により涼しい空気が発生します。上手にグラウンドカバーを取り入れることで、家の周囲の環境を自然に涼しくすることができるのです。
グランドカバーの「適材適所」
とはいっても植物は生きているもの、グランドカバーによっては手入れが不可欠なもの、水やりが欠かせないもの、あるいはほとんど手をかけずに大丈夫なものなど、メンテナンスの面から見てもいろいろなものがあります。
また用途や日当たりによっても最適なグラウンドカバーは変わってきます。

まず、代表的なものには芝生が挙げられます。芝生には様々な種類がありますが、寒地性芝暖地性芝に大別されます。
寒地性芝には、ベントグラス、ケンタッキーブルーグラス、ライグラス、トールフェスクなどがあり、美しい青々とした葉色が特徴で、直立性の葉なので刈り込んだ時の美しさは格別 ですが、まめな肥料や水やり、また頻繁な芝刈りが不可欠です。
種を蒔いて育てるのが一般的で、15〜25度程度の気候を好み、中部地方以南では育てるのは困難です。

きめの細かいケンタッキーブルーグラス(寒冷地向き)の芝生。
真夏にも美しさを保つには灌水が不可欠

暖地性芝は、日本芝に多くノシバやコウライシバ、ヒメコウライシバ、西洋芝ではバミューダグラスやセントオーガスチングラスがあります。
暑さや乾燥には強く手入れは比較的楽ですが、ほとんどは晩秋には葉が枯れます。植える際は張り芝にしますが、冬場も緑色を維持するために、植えから寒地性の芝の種子をまくという方法もあります。

日本の本州以南でよく植えられるコウライシバ
目的別グラウンドカバーの選び方
グラウンドカバー(地面を覆うもの)として使われる植物はさまざまなものがありますが、芝生のように踏圧に耐えられるものは限られています。多少は上を歩いても大丈夫なもの、またボリュームがあり鑑賞用に優れて手入れがあまり必要ないものなど、植えるスペースによって舗装材と組み合わせたり、場所による条件や用途を考えて選びましょう。


●● 芝生の替わりになる歩行が可能なもの ●●●

■リュウノヒゲ

常緑多年草

駐車場などにもよく植えられる。タマリュウ、コクリュウなどもある。
■ディコンドラ

常緑多年草

匍匐性で耐踏圧性があり、手入れがほとんどいらない。
■リュウノヒゲ

常緑多年草

駐車場などにもよく植えられる。タマリュウ、コクリュウなどもある。

シロツメクサ


●● 美しく修景し、雑草などを防ぐもの ●●●

■クリーピングタイム

多年草

ハーブの一種で白や紫の花をつける。多少踏んでも大丈夫でさわやかな匂いがする。日当たり乾燥地に向く。
■クリーピングローズマリー

ハーブの一種
紫の花をつける。常緑低木のためややボリュームがある。日当たり乾燥地に向く。
■フッキソウ

常緑多年草

とにかく丈夫で斑入りのものもある。

斑入りのフッキソウ
■ゴシキドクダミ

常緑多年草

赤、黄、白、緑が混ざった葉を楽しむ。日陰向き。
■クラマゴケ

シダの一種
湿り気のある土壌を好む。
■アジュガ

多年草

5〜6月紫や白の花をつける。
■ツルニチニチソウ

常緑つる性

這い上り性はなく耐寒性が強い。紫や白の花も楽しめる。

斑入りのツルニチニチソウ


●● 傾斜地の保護緑化 ●●●

■アイビー

常緑つる性

地面のカバーにも向くが這い上り性なので伸びすぎに注意。
■ツルマサキ

常緑つる性

様々な葉の色が魅力。耐陰性もある。
グラウンドカバーの植え方
今ある地面を早く緑で埋めたくて、ややもすると隙間なくびっしりと植え込んでしまいがちです。グラウンドカバー植物は、芝生に比べて丈夫で育ちやすく、成長の早いものが多いので、株の間隔が狭すぎると逆に成長が妨げられることがあります。最初に植え付けるときは、植物の生長の仕方を把握して植えるようにしましょう。

アイビーの拡がり方

フッキソウの拡がり方
グラウンドカバーを活用したプラン例
グラウンドカバーは他の植物や舗装材と組み合わせることで、変化があり使い勝手のよい空間をつくることができます。見逃しがちなスペースに植えられることは大きなメリットです。

◆駐車スペースの例 ◆アプローチの例 ◆ロックガーデンの例
車がない時は殺風景になってしまう駐車スペースも、丈の低い丈夫なグラウンドカバーで涼しげな空間がつくれます。 玄関までや庭の中の小径もまわりにハーブなどを植えることで、見た目も香りも楽しめます。 傾斜地では、土の流出を防ぎながらダイナミックに緑を見せることができます。組み合わせる樹木や植物は乾燥に強いものが向きます。
・・・次回は、「日陰のガーデン」をお届けします。ご期待ください!
バックナンバー
監修:小出 兼久
NPO法人 日本ゼリスケープデザイン研究協会
URL:http://xeriscape-jp.org
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