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“緑のある暮らし”フォーラム
第15回 インドアグリーン バックナンバー
緑の色は安定の色、心理的な鎮静効果をもっているといわれています。
庭で緑に囲まれている時はもちろん、部屋にも植物があると明るい雰囲気になり、なぜかほっとした落ち着いた気分になります。
これは、古代から、木々の緑に守られてきた人の心の奥に刷り込まれたことに由来するともいわれています。
その他にも人にとって色々とよい働きをしてくれる緑、庭やベランダだけでなく、室内へも身近な生活の中に取り入れてみましょう。
植物の効果
緑がたくさんあるところに行くと誰しも空気をおいしく感じ、深呼吸をしたくなることがあります。これには実は、科学的な根拠があります。植物の空気の浄化作用が証明されているのです。

 NASA(アメリカ航空宇宙局)の研究によると、植物には、シックハウス症候群の原因になるホルムアルデヒド等のVOC(揮発性有機化学物質)の吸収分解する働きがあるということが明らかになりました。
 シックハウス症候群とは、室内の建材や壁紙、接着剤、家具など多種多様なものから揮発される有機化合物が放出されることで引き起こされる現象で、これらの有機化合物のうちの8種類を、「植物」が吸収分解する能力をもっていることが解明されています。
 その仕組みは、まず葉の気孔から取り入れた空気に含まれた有毒ガスの約30%は葉が吸収し、残りの約70%は根に運ばれます。それを根のまわりに共生する微生物が吸収分解し、無毒にします。

 その他、カビの胞子及び浮遊微生物を抑制するフィトケミカルという化学物質を葉から放出し空気をきれいにする効果の他、マイナスイオンの放出、葉からの蒸散水分の調整による自然の加湿効果があり、住宅の中に取り入れることで自然の空気清浄器の役割を果たすのです。

 また、視覚疲労の軽減、癒しによる植物療法効果なども確認されています。実際にパソコンの画面の近くに観葉植物を置くと、目の疲れ方が違うので試してみてください。
インドアグリーンに向く植物
室内用としての観葉植物は、現在たくさんの種類が売られています。
室内という条件は、まず直射日光があまり当たらない、そして気温が安定しているということから、熱帯産の常緑の植物がインドアグリーンとして多く出回っています。

 抽象絵画にでもありそうなさまざまな葉型、葉柄、エキゾチックな強い色彩、光沢のある葉色の植物が、私たちの目を楽しませてくれ、さらに、光線の少ないジャングルのなかで多くの植物とせりあって生きぬいてきた植物だけに、丈夫な性質が多く、的確な管理をすれば、病気や病害虫にも侵されにくく手入れも楽といえます。


玄関に存在感のあるグリーン

 その中で、ある程度高さのある樹木、多年草、グラウンドカバーなどさまざまな形態、葉色、質感のものを選ぶことができます。

 買ってきたものをそのまま、あるいはカバーを付けたりして置くだけでなく、好みの器に植え替えたり、コンテナガーデン感覚で寄せ植えをしてみるともっと楽しみは広がります。
代表的な観葉植物の種類
代表的な観葉植物の種類には、常緑灌木類、ヤシ類、タケ類など背の高いもの、短茎で葉が大きい常緑多年草類、シダ類、多肉植物、ツル性植物類、コケ類のほか花を楽しむものなど色々な種類があります。

 形態・色などさまざまな特徴がありますが、水や空気の湿度を好むものと好まないもの、また日光を欲するものとあまり必要としないものがあります。

 置き場所を決めるには、まずこれらを把握するのが、失敗しない方法です。

種類 代表的なもの 水分 日光
常緑灌木類 ベンジャミン、パキラ、ゴムの木、ドラセナなど
シダ類 レザーファン、タマシダ、ヘゴ、アビスなど 中〜多 中〜少
ヤシ類 アレカヤシ、カンノンチク、シュロなど 多〜中
短茎で葉が大きい
常緑多年草類
モンステラ、カラテア、フィロデンドロンなど 中〜多
ツル性植物 ポトス、アスパラガス、ペペロミアなど 少〜中 中〜多
タケ類 クロチク、トウチク、クマザサなど 中〜多 中〜少
多肉植物類 アガベ、エアプランツ、ワイヤープランツ、サボテンなど
花と葉を楽しむもの スパティフィラム、アンスリウム、デンマークカクタスなど
コケ類 クラマゴケ、スギゴケ、ハイゴケなど

(水、日光については品種によって違うので、大まかな目安としてください)   

その他、盆栽のように、屋外で育てる鉢物をローテーションで室内に飾ってみると、さらに選択肢は広がり、例えば落葉したり枯れ姿を楽しむ草物盆栽的なものも楽しむことができます。

以上のような植物の性質を知れば、置く場所に合わせて植物をコーディネートすることができるようになります。

<< 注意 >>
植物への潅水は、少なすぎても、多すぎてもいけません。植物によって水やりの方法は工夫することが必要です。
外気と室内では水分補給、あるいは育成環境が異なるため、植物のストレスが発生しやすく、ちょっとした変化にも敏感になることがあります。そのために、葉についた室内のほこりや塵を拭いたり、土壌の栄養促進をするなど、定期的なケアが必要です。
購入する際に、専門家や生産者などに相談するのもよいでしょう。時々、見かけるのは買ってきたままの状態であることです。
観葉植物を植えるには

岩と水を組み合わせた
安らぎの寄せ植え
観葉植物用の用土を使って鉢に植えるだけでなく、インテリアに合わせたさまざまな植え方が可能です。

例えば、岩や炭や流木に植え付けたり苔玉にする場合は、インテリア色の濃い仕上がりになります。丈夫な灌木の小さな苗やエアプランツなどから始めると失敗が少なく、下に受け皿を置き、植物にあった量の灌水に注意を払います。

 ガラス容器を使ってテラリウムにしたり、底穴のない器などの使用する場合は、ハイドロカルチャーにすれば簡単です。ハイドロカルチャーとは、植え付け用土にレカトン(ハイドロボール)という無機質の発泡煉石を使い、水を底面に溜めることができる栽培方法です。
団粒構造のため加湿にならず、病害虫がつきにくく、清潔で匂いもないので、室内には特に向くといえるでしょう。
水の量は容器の5分の1くらいを目安とし、水位計を使うと安心です。
このメリットは、鉢から流れ出る水や肥料が無駄にならないこと、そして水やりの手間が少なく済み、植物が健康に育つということが挙げられます。

この方法だとサボテンのような乾燥を好む植物と普通の観葉植物も、一緒に寄せ植えすることも出来るのです。
それはなぜかというと、器の中の水分環境が一定しているので、水分を欲する植物は根を底面のほうへ根を伸ばし、乾燥を好む植物は表面の水分の少ない面へ根を伸ばしていくからです。
土のないベランダや屋上などのガーデニングにも応用がききます。


ハイドロカルチャーの仕組み
室内に植物を入れることは、プライベートな空間や商業施設、公共施設などにも普及し親しまれてきています。その効果を認識して、庭の延長としてあるいは生きているインテリア作品として、自分の感性でインドアにもっと取り入れていくことで、緑のある暮らしがより楽しめるはずです。
バックナンバー
監修:小出 兼久
NPO法人 日本ゼリスケープデザイン研究協会
URL:http://xeriscape-jp.org
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インドアグリーン参考書籍
『EcoGreen 室内・ベランダのガーデニング』

   部屋やベランダでグリーンを楽しむために…。
   さまざまな観葉植物や飾り方、植え替え、増やし方、メンテナンスなどを紹介しています。

   大林 修一 著 (講談社/1700円+税)

   (株)プラネット
   URL: http://www.g-planet.com/

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