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“緑のある暮らし”フォーラム
第29回 冬に咲く花・春を待つ花 バックナンバー
冬は花も緑も少なくなり、ひっそりと静かな風情になってきます。冬の庭こそ大地の力を秘め、じっと我慢の時期でもあります。

冬ならではの奥行きのある陰影と、春の華やかさを楽しみに、冬の庭を楽しんでみましょう。
冬の庭
今のこの時期が日も一番短く、冬の庭は室内から窓越しに眺めたときに薄暗くてはっきり見えません。
こんな時期にこそ、寒さに耐えて咲く赤や黄色の鮮やかな花は小さくても目立ち、寒い天気の中で暖色のはっきりした色は、ひだまりのように心を暖かくしてくれます。
冬に咲く可憐な草花
落葉樹が葉を落とし、宿根草の多くも地上から姿を消すこの寂しい時期に、元気に花を咲かせてくれる花はあります。おすすめのものを紹介します。
○シクラメン
<サクラソウ科 多年草>

原種に近く耐寒性のあるものをガーデンシクラメンと呼ばれている。
花期は12月〜3月、草丈 10〜15cm程度で、霜には当たらないよう注意する。

○クリスマスローズ
<キンポウゲ科 多年草>

12月末から開花するニゲル種と2月〜3月に開花するオリエンタリス種がある。
半日陰に植えっぱなしにしておくと毎年株が大きくなり花が楽しめる。

○バコパ
<ゴマノハグサ科 多年草>

花期4月〜11月で、寄せ植えやハンギングバスケットなどに人気。
一年中花を咲かすこともできるが、夏の蒸れには弱い。

○ウィンターコスモス
<キク科 宿根草>

花期は10月〜12月。花の少ない晩秋にも楽しめる丈夫な花。
大きくなりすぎるので毎年切り戻す。

○プリムラ
<サクラソウ科 一年草/多年草草>

花期は11月〜5月頃。
冬の寂しい花壇を鮮やかに彩る可愛い花で、ジュリアン、ポリアンサなど原色のものもあるが、繊細なマラコイデス、日陰に向くオプコニカが特におすすめ。
苗の選び方
茎がしっかりとしていて、葉がよく茂っているもの、節間がつまっていて枝数の多いものを選びましょう。苗はできるだけコンパクトによく締まっているものが良質です。

パンジーやビオラ類は耐寒性に優れ花期も長く、もっとも手に入りやすいですが、ありふれた雰囲気になりやすいとも言えます。
しかし、最近ではどんどん新しい品種や花色が増えてきていますので、自分の好みにあったものが見つけて他の植物とうまく組み合わせるとよいでしょう。
まだ間に合う秋植え球根

オレンジのフリラチア、スズランからチューリップ、
ムスカリなど春になると一斉に咲き乱れる
春によろこびを満喫するためには、今のうちに球根を植えておくことをお勧めします。
球根は同じ種類だと同時期に一斉に咲き、冬の間がんばったごほうびを春に突然もらったような気分になれます。暖冬傾向の今年なら、12月中旬くらいまでは大丈夫ですので、春の庭をイメージし、球根の種類、量、ゾーニングを考えて植えてみましょう。

球根の選び方は、傷が無くカビなどが生えていないもので、身が詰まった重みのある球根が、養分をたっぷり蓄えています。
■秋から植える球根

花名 開花 草丈
スノードロップ 11〜3月 10〜20cm
スイセン 12〜5月 10〜45cm
フリージア  2〜5月 30〜60cm
クロッカス  3〜4月  5〜15cm
ヒヤシンス  3〜4月 20〜30cm
ムスカリ  3〜5月 10〜30cm
オーニソガラム  3〜5月 40〜60cm
アネモネ  3〜5月 10〜30cm
シラー  3〜6月  5〜45cm
チューリップ  4〜5月 20〜80cm
ラナンキュラス  4〜5月 20〜50cm
フリラチア  4〜5月 30〜60cm



スノードロップ

シラー
球根の植え方のポイント
植え付けの深さは品種にもよりますが、目安としては、鉢なら球根1球分、地植えだと3球分の深さが目安です。鉢植えの場合、根が下に張るのでなるべく深さのあるものを選ぶといいでしょう。
翌年も同じ球根から花を咲かせようと思うと、植える間隔は2〜3球前後が最適ですが、見栄えよくするには同じ種類を球根1球間隔くらい密植して、1年だけで楽しむのも方法です。

水やりは地植えなら必要なく、鉢植えの場合は芽が出る前から、土が乾いたら水やりをしますが、やりすぎは球根を腐らせる原因になるので気を付けます。肥料も、花が終わるまでは必要ありません。
植え方のアイデア
●グラウンドカバーの中に球根を隠す
常緑のグランドカバーの中に、クロッカスやスノードロップ、ムスカリなどの背の小さい球根をあちこちに植えておきます。春になるとあちこちから顔を出し、そのままにしておけば毎年花が咲きます。
●違う種類の重ね植え
開花期の異なる球根を、同じコンテナや花壇に重ねて植えると、次々と開花し長くいろんな花を楽しむことが出来ます。ポイントは植える深さで、チューリップやスイセンなどは深く植え、その上に小さな球根を浅く植えると、狭いスペースで多くの花を楽しむことができます。
(例:3月上旬スノードロップやクロッカス、3月中旬スイセン、4月上旬チューリップなど)
また、チューリップでも品種によって開花期間が少しずつ違うので、うまく組み合わせてみましょう。
寒さの中じっと春を待っていた草花が、冬の晴れ間を見てスノードロップや早咲きのスイセンの花が顔をだすと、春の訪れを感じることができます。
庭がなくても、コンテナで身近に楽しむことができるのも魅力です。
寒いといって家にこもらず、心を明るくしてくれる冬の花、そして春の楽しみの球根を探してみましょう。
バックナンバー
監修:小出 兼久
NPO法人 日本ゼリスケープデザイン研究協会
URL:http://xeriscape-jp.org
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