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太陽は、ご存じのとおり巨大な熱エネルギーの源です。
建物に太陽光線があたればあたるほど、室内に侵入すればするほど、室内の温度は上がり空調にかかる経費は高くなることは、容易に理解できます。
冬の暖房費についてはその逆のことが言え、冬に太陽が暖かいのは大歓迎のはずです。
そんな夏の太陽を遮蔽し、冬には太陽が入るようにし、快適な生活空間を創る方法、特に今回は庭の骨格となる樹木の選び方、配置についてお話します。 |

【ワレモコウ
( Sanguisorba officinalis ) 】
昔から和歌にも詠まれることの多い秋を代表する花。日向を好む多年草。7月〜11月茎先に赤茶色の卵形の花穂が、上から下に向かって咲いていく。和風にも洋風にもあう独特の雰囲気があり、フラワーアレンジメントにも向く。 |
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 建物の脇に植えた横に広がらない種類のケヤキ |
庭づくりの第一歩は、やみくもに植物を植えることではなく、まずあなた自身の庭における太陽の動きと日陰について理解することから始めることです。
慎重な位置づけを行って植え込んでいけば、同じ樹木でも冬の太陽と夏の日陰を最大限に得ることができます。
真北や真南に正確に向いている住宅がないように、敷地がすべて四角形だと言うこともないはずです。
そこで、どの方向から太陽の恩恵を受けるか、遮る必要があるかを理解する必要があります。
季節と時間帯に応じて、どこにどんな角度で日が当たるか、年間を通じて観察しましょう。
その上で樹木を植えるのがベストです。 |
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太陽の動きがわかれば、それを計算して最適な植え込み箇所や植物の種類を選択することは、そんなに難しいことではありません。
樹木は大きく分けて落葉樹と常緑樹にわかれますが、それぞれの特徴に合わせて配置します。
- 【落葉樹】
- 夏には木陰を作り、冬は太陽光線を通過させるので、南側のアウトドアリビングや、夏の西日を遮るのに効果があります。
- 【常緑樹】
- 南側の目隠し、生け垣に向きます。大きくなりすぎると、冬の低い角度の太陽を遮断してしまうので注意します。建物の北側では太陽がほとんど当たらないので、どんな背丈の常緑樹も利用できます。
これを基本に、広葉樹/針葉樹、大きさ、成長速度、葉張り、建物との調和などを考慮して、樹木を選びます。 |
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実際に植えるには、建物からどのくらいの距離のところにどのくらいの高さの木を植えるのかが、重要になります。
例えば、南側の引き戸ガラスから6mの位置には、高さ約1.8mの常緑樹を配置することで、冬の太陽を無駄なく利用することができます。
一方、夏の木陰を作ろうとするならば、建物から6m離れた位置に植える樹木は10m以上必要になってしまいます。しかし、3m離れた場所に植えるなら、6mの高さで済みます。
ただ、木は高ければ高いほど、また近ければ近いほど、窓だけでなく、屋根にも影を落とすことができますが、植える時は建物の基礎に近づけすぎないようにします。「木陰の木」と思って植えた大きな樹木の根が、やがては水道管、基礎、排水溝や他の樹木に接触してしまうことがあります。
成長の早い木は根の生長もまた早いので、植える際には注意が必要です。
『資源エネルギーとランドスケーピング』(学芸出版社)より抜粋 |
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 キャノピー(天蓋)状に茂っている木 |
夏になって太陽の高度が高くなれば、低い樹木では日陰のために何ら用をなしません。
このような場合、樹木をキャノピー(Canopy=天蓋)状に仕立てれば、木陰ができる上に空間にゆとりが生まれ、視界が広がります。
生長の早い、円柱状になる直立性の落葉樹を利用すると、高さほどは幅が広がらず、南側の狭い敷地にも使えます。
ほどよい大きさに生長し、南向きの窓や壁の日陰用に建物付近に植えると魅力的な樹種の多くが、日本でも生産され始めているので、好みにあった樹木を手に入れることができるはずです。(詳しくは『資源エネルギーとランドスケーピング』(学芸出版社)巻末の植物リストを参考にしてください。)
樹木の植栽については、植物の成熟時の大きさをまず把握してから植えることが大切です。
そうしないと、望んだ木陰が手に入らなかったり、繁りすぎて頻繁に剪定が必要になってしまうことになりかねません。
遺伝学上望んだ高さや樹形に生長するという種類を選ぶことが、植える場所の測定と同じくらい重要になります。
植え込みの計画を慎重にすると、敷地細部への配慮やニュアンスに調和し、庭と建物の環境は上手く機能するようになります。 |
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