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“緑のある暮らし”フォーラム
第32回 春のハーブガーデン バックナンバー
いろいろな植物が芽吹き始める春、古くから植物と人間との関わりの中でもっとも生命力を感じさせてくれる季節です。香りがあったり食用にもなるハーブを、庭や窓辺に取り入れて身近に自然の力を感じてみましょう。
ハーブとは?
ところで、「ハーブ」とは、いったいどんな植物を指すのでしょう?
ハーブは、ラテン語のHERBA(薬草)という言葉から由来しており、「香草や薬草など、芳香性の高い、または薬用性の高い植物」の総称です。厳密には、どこまでがハーブという定義はなく、ハーブの種類は数千種あると言われ、全世界に分布しています。効用のあるものや、香りのあるもの、料理に使われる植物も含んでいますが、薬として使うときには有毒なものもあるので、正しい知識に基づいて使用しなければなりません。
一般的に料理やハーブティー、リースやドライフラワーなどクラフトに利用されますが、ハーブは必ずしも薬用や食用目的ではなくても、姿や香りがよく、手間をかけなくても丈夫に育つものが多くあります。この植物にはこんな効果がある、と知るだけでも、自然の力強さを教えてくれたり、豊かな気分にさせてくれます。
今回はハーブ入門者向けに、誰にでも育てやすく庭の一員にすぐなれるハーブを紹介します。


○葉がきれいなハーブ

グラスやカラーリーフなど、花がないときでも存在感のある葉のハーブは、風が吹いたときに香りも魅力です。

レモングラス/多年草

高さ1〜1.8mくらいになり、茎葉からレモンの香りがする。エスニック料理やハーブティに。消化不良や脳血栓の予防などに効果あり。
サントリナ/常緑小低木

ボタンのような黄色い花も咲くが、なんといっても魅力はシルバー葉で、刈り込みにも強い。さわると甘い香りがし、室内の防虫効果やコンパニオンプランツとしても効果がある。
フェンネル/多年草

高さ1〜2mになり葉先が細かく分かれて糸状になる。茎や葉が若いときに収穫して魚料理などに。園芸品種でブロンズ色の葉のものもある。

ホウキグサ/一年草


円錐状に1m位に茂り、秋には紅葉も楽しめる。種は加工してトンブリになる。若い枝先を煮物や和え物として。
レディースマントル
/多年草

アルケミラ・モリスの仲間で葉や花びらのようながくが美しい。丈夫で栽培しやすい。古くから婦人病に効果があるといわれ、乾燥させた葉をお茶にする。


○花がきれいなハーブ

花壇の主役になれるようなハーブの花は、香りでも存在感を主張します。中でも花を食べられるものは、食卓も華やかに彩ってくれます。

ラベンダー
/多年草/常緑低木

香りを楽しむハーブの代表。香油を採ったり、ポプリやドライフラワーの材料、入浴剤などに活用される。乾燥した気候を好む。
モナルダ/多年草


和名をタイマツバナといい、赤、白、ピンクなどの鮮やか花を咲かせる。花や若葉にピリッとした辛みがあり、サラダなどに。近縁種にレモン・ベルガモットやワイルド・ベルガモットもある。
セイヨウノコギリソウ
/多年草

繊細な葉や花が楽しめるが、新芽はゆがいて食べられる。日当たりがよく水はけのよいところを好む。

ナスタチウム/一年草

あざやかな黄色やオレンジ色の花と丸い葉で彩りを添える。全草にピリッとした辛みがあり、ビタミンCや鉄分が豊富。葉だけでなく花も食べられるハーブ。
カモミール

ジャーマンカモミール、ローマンカモミールともに、マーガレットのような花はリンゴに似た甘酸っぱい芳香で、お茶に人気がある。こぼれ種でも増え、育てやすい。
セージ/多年草

ソーセージの語源にもなったといわれ、たくさんの種類があるが、肉料理によく使われるのはコモン・セージ。園芸品種は、ラベンダーセージ、パイナップルセージなどさまざまな色や形で、どれも丈夫で存在感がある。

スイートロケット/二年草

やや湿った土地向き。ピンクや白の花をつけ夕方から芳香を放つ。葉にビタミンCが豊富でクレソンのように生食する。


○グラウンドカバーに向くハーブ

匍匐性のあるハーブは通路のわきなどに植えておくと、通った時よい匂いが楽しめます。

タイム/多年草

全体にさわやかな香りがあり、肉料理に向くハーブ。木立性とほふく性(クリーピング)があり、さまざまな葉色や花が楽しめる。
クリーピング
ローズマリー/常緑小低木

花付きがよく、薄青色の花が美しい。魚や肉料理の風味付けに使うと、殺菌、酸化防止、脂肪の消化促進に効果あり。
ノンフラワー・
カモミール/一年草

別名をローン・カモミールともいい、花は咲かないが一面に香りの芝生ができる。高温多湿に弱いので斜面に向く。


○コンテナに向くキッチンハーブ

庭に植えてもいいのですが、成長が早く小振りのハーブはキッチンの窓際にコンテナを置いて育てると、便利です。フレッシュなグリーンが目に楽しく、気軽にお料理に使えます。

ロケット/一年草

別名ルッコラ。ゴマのような香りとクレソンに似た辛みがあるサラダ用ハーブ。ビタミンCが多く、若葉のうちに食べるとやわらかく美味しい。
バジル/一年草

イタリア料理でおなじみのスイートバジルの他、アニス、シナモン、レモンなどのさまざまな香りのある品種もある。発芽温度が25℃なので、早めにまくときは日当たりのよい室内の窓際で。
イタリアンパセリ/二年草

縮れた葉のおなじみのパセリ同様、育てやすくて使いやすいハーブ。ビタミンA・C、鉄分を多く含み、葉もきれいなのでキッチンにおすすめ。

オレガノ/多年草

葉にミントに似たさわやかな香りがあり、トマトなどとイタリア料理によく使われる。ゴールデン・オレガノ、コンパクト・オレガノなどもあり庭植えにも向く。
ミント/多年草

さわやかな香りでおなじみのミントは、庭に地植えするとどんどん増えていくので、単独でコンテナに植えるのがおすすめ。お茶やお菓子などに。
ハーブ栽培のポイント
もともと野生の植物なので、あまり気を遣わなくても育ってくれます。多くは15度以上あれば種まきもできるので、早めにスタートしたいときは室内のコンテナで始めてみましょう。

◆水をやりすぎないこと◆
発芽する前と植え替えで根付く前を除けば、あまり水は必要ありません。むしろ、水は少なめに。鉢などで育てる場合は、土の表面が白く乾いてきたらやってください。庭植えの場合は、真夏を除けばほとんどやる必要がありません。

◆肥料は控えめに◆
肥料も控えめにしたほうが、香りがよくなります。基本的には、最初の土づくりで腐葉土などの有機肥料をすき込むだけで十分です。

◆葉はどんどん収穫◆
花が咲くと、花に栄養をとられて味が落ちてくるので、葉の食用が目的ならつぼみは早めに摘みます。先端を摘芯すると脇芽が増え、枝数が多くなります。収穫する時は基本的に先端を収穫するようにします。
どれも育てやすいハーブばかりですので、まずは気に入ったものを気軽に育ててみましょう。そして、そのハーブをちょっと生活に利用してみただけで、心豊かな気分が味わえるはずです。
バックナンバー
監修:小出 兼久
NPO法人 日本ゼリスケープデザイン研究協会
URL:http://xeriscape-jp.org
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