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“緑のある暮らし”フォーラム
第33回 ベリーの魅力 バックナンバー
ベリーというと、ブルーべリーやストロベリーを思い浮かべますが、ラズベリー、ブラックベリー、ジューンベリー、クランベリーなどたくさんのベリー類があります。これらは、庭に植えると実はもちろん、花や紅葉も楽しめ、とても魅力があります。狭いスペースでも育てることができ、なにより旬の味で季節を楽しめるベリーのある生活を楽しんでみましょう。
ベリーとは
ベリーとは、植物の分類上でこれがベリーというような明確な線引きがあるというわけではなく、果肉の柔らかい小さな食べられる果実を総称していわれています。植物学上は液果といい、果皮のうち中果皮と内果皮に水分が多く熟しても実が裂けず(ザクロやイチジクのように熟すと自然と実が裂けることがない)をいいます。
ベリーの魅力は何といっても宝石のような果実です。つややかで真っ赤なストロベリー、白い粉をかぶった明青色の愛くるしいブルーベリー、赤や黄色、黒紫色のラズベリー、レッドカラントの透き通ったような輝き、緑白色で縞模様のマスカットのようなグーズベリー、真紅の光沢を持つクランベリー・・・。摘みたてのベリーは可憐で美しいものです。見ていて綺麗なだけではありません。食べてもとても美味しく、生食はもちろんお菓子やジャム、果実酒などにも楽しめ、収穫の喜びはひとしおです。
庭のベリー
そして、実だけでなくその草姿や花でも楽しませてくれます。ブッシュ状になるブルーベリーは高木にも仕立てられ、ジューンベリーのように自然なシンボルツリーにもなり、紅葉も楽しめます。ラズベリーは樹高の低い立性、ブラックベリーはほふく性でフェンスにからませたりもできます。グラウンドカバーになるのは、ストロベリーやクランベリー。他にも小型のものが多いので、コンテナでも十分に楽しむことができます。そして実になる前の花も、可憐で美しいものが多いです。病気にもなりにくく農薬などを使わなくても育てやすいので、都会におすすめの果樹です。
ベリーのいろいろ
■ツツジ科スノキ属

<ブルーベリー>

ベリーの中でもっともポピュラーなブルーベリーは、育てやすく、生で食べてもおいしい上に最近では目にもいいことが注目されている、人気のベリーです。落葉低木で春にはかわいらしい釣鐘状の花を咲かせ、花が終わるころには新緑を茂らせ、6〜9月頃には実をつけ、秋には美しい紅葉を見せてくれます。

日本で流通しているのは、主に2種類あります。

●ラビットアイブルーベリー
関東から九州まで栽培できる。丈夫で生育旺盛なので育てやすい。収穫は盛夏期〜初秋。ブッシュ状に繁り、樹高約3mまで伸びるものもある。
●ハイブッシュブルーベリー
どちらかというと冷涼地向き。収穫は初夏。樹高は1〜1.5m。最近は品種改良が進んで温暖地でも育てられるものもある。
条件が許せば、組み合わせて植えることで長い期間実を収穫することができます。

-- 育て方の注意 --
ブルーベリーは酸性を好みます。植え土にph調整されていないピートモスをたっぷりと混ぜて植えつけます。
また、ブルーベリーの根は細く繊細で浅く分布するので、乾燥には弱く、水を切らさないようにし、排水はよくします。
そして、ブルーベリーは自家不結実性といって自分の花粉では結実しにくい性質があります。たとえ結実しても実は小さくなります。ですから他品種の花粉が必要で、最低2品種以上をそばに植えるようにします。
剪定は特にしなくても自然な樹形を楽しめますが、3〜4年たったら古い枝を根元から切り新しいシュートを伸ばすようにします。また列植して生垣にすることもできます。

<クランベリー>

這性のベリーで固く酸っぱい実をつけます。そのまま生では使用せずジュースやジャム、果実種、ゼリーなどに使います。
常緑低木ですが、背が低くグラウンドカバーや樹木の根締めに魅力的です。ブルーベリー同様酸性土を好むので、一緒に植えるのは、アザレアやシャクナゲなどが向きます。
■バラ科
−キイチゴ属
<ラズベリー>

立性でシュラブ状になります。冷涼地向きですが、気温順応はわりとあり日本中で栽培することができ、とても育てやすいので初めてのベリーとしてもおすすめです。4〜5月に花をつけ、梅雨頃からきれいな赤い実をつけます。棘があるので収穫時には注意が必要です。

<ブラックベリー>

ほふく性か半立ち性で、比較的温暖な地域に向きます。4〜5月ごろラズベリーよりやや大ぶりの薄いピンクか白のノバラのように可憐な花を房なりに咲かせ、8月ごろ真っ黒な実を鈴なりにつけます。地植えにすると枝をどんどん伸ばすので、フェンスに絡ませると道行く人も楽しめます。日本では棘なし品種も多く出回っています。
−イチゴ属
<イチゴ>

栽培品種のイチゴはたくさんありますが、家庭では育てやすいものを選びます。コンテナで育てると小振りの株にたくさんの果実をつけて管理もしやすくなります。また、花が咲いたら人の手で人口受粉させるのもポイントです。

<ハナイチゴ>

食用イチゴのフラガリア属と花色が豊富なポテンティラ属を交配してできたもので、きれいなピンクの花が楽しめ実も食べれます。

<ワイルドストロベリー>

本来自然に自生していたイチゴで、地植えにするとランナーをどんどん出して伸びていきます。小ぶりの実をつけますが、普通のイチゴと違って独特のよい香りがするのが特徴です。実は夏の暑い時期を除いて春から秋まで収穫することができます。
−ザイフリボク属
<ジューンベリー>

落葉高木でアメリカザイフリボクとも呼ばれます。なんといっても魅力は樹形の美しさで、4月後白い花を枝いっぱいに咲かせ、初夏にブルベリーのような形の赤い実がなります。実は生のまま食べられます。秋には赤や黄色の美しい紅葉が楽しめ、シンボルツリーにお勧めです。
■ユキノシタ科スグリ属


レッドカラント
<フサスグリ(カラント)>

日本では一般的に赤のフサスグリのことを指しますが、ほかに黒と白の品種があります。ブラックカラントはカシスとも呼ばれ、カクテルやお菓子でおなじみです。どれも春先に黄緑色の小さな花をつけ、夏には半透明のきれいな実をつけます。熟しても甘くならないのでジャムや果実酒、ゼリーなどに加工して使います。

<グーズベリー>

別名マルスグリ、玉スグリ、西洋スグリなどともいい、ビーチボールのように縦に線が入っていて、しっかり熟すと赤くなる品種と熟してもきれいなマスカットグリーンのままの品種があります。粒の大きさも1〜2センチの小粒のものから3センチほどの大きさになるものまで色々あります。日本ではあまり果実は市販されていないので、育てて味わう楽しみがあります。

カラント、グーズベリーともに成長しても1m程度にしかならず、鉢植えにも向きます。また寒さには強いですが、夏の暑さや乾燥には弱いので注意が必要です。
その他にベリーには、クワの実のマルベリー、北海道で有名なハスカップ、栄養価が高く最近注目されているシーベリーなどがあります。
どれも今植えれば、この夏には実が楽しめるかもしれません。新しい庭の楽しみを発見してみましょう。
バックナンバー
監修:小出 兼久
NPO法人 日本ゼリスケープデザイン研究協会
URL:http://xeriscape-jp.org
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