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“緑のある暮らし”フォーラム
第35回 ミニチュアガーデン バックナンバー
6月は梅雨の季節で気分もしめっぽくなりがちです。そんな雰囲気を払いのけるために雨の日を利用して、新しい庭やガーデニングの計画をたてて見るのも一案です。
今回は、子供のころの夢を思い出しながら、ミニチュア・ガーデンや箱庭を作ってみることをおすすめします。
子供の庭
下の写真は、庭の一角に設けられたコーナーです。「子供の庭」と記したプレートが立てられています。
と言っても本当に子供のために作ったのではなく、レタスや葉物野菜の小さな苗とミニチュアのジョウロや上着などを使って、「小さな人用の庭」に見立てた空間です。こうした空間をひとつ考えて見ませんか。

45x60cmほどのスペースを小枝の柵で区切ったミニチュアガーデン。
ひとつのディスプレイコーナーとして苗を配置し構成している。

1.タイム
2.セダム(青緑)
3.セダム(黄緑)
4.カナリアヅル
5.オレガノ
リンゴの入っていた木箱など蓋付き容器を利用すると雰囲気がでる。ミニチュアのベンチや巣箱が人や他の生物の存在を感じさせて、何か物語が始まりそうな雰囲気を持っている。

レタスや葉物野菜の幼生苗を直線的に植え込み、
畑の感じが良く出ている。
青緑、緑、黄緑の3色の使い方も参考になる。

「かかし」のような人形を作ってシンボリックに
立てるのもおすすめ。ハギレを使って洋服を
作ったり、できるだけあるものを利用する。
ミニチュア・ガーデン
1.場所を決める
作る場所を決めます。庭でもベランダでも玄関前でも良いでしょう。そして、箱に入れるのか、地面を小さな柵で仕切るのか、どちらかの方法を選びます。地面が利用できるのならば、箱の底をくり抜いて埋め込んだり、小枝で作った柵で囲んで場所を準備してください。ベランダなど地面以外では、写真のような木箱やバスケット、水槽、ミニトランク、コンテナなどに作れば良いでしょう。なかでも蓋付きの容器だと雰囲気がでます。
大きさは、小さすぎると中に植える苗を選ぶのが難しくなりますので、ある程度の大きさが必要となります。地面なら畳半畳ほどの広さがあるとやりやすいです。容器の場合は、その大きさから植える中味を決めていかなければなりません。

2.物語を描く
ミニチュア・ガーデンは、コンテナにする草花の寄せ植えとあまり変わらないように思われがちですが、実はそうではありません。そこには単なる植物の組み合わせだけでなく、物語性があります。ですから、皆さんがミニチュア・ガーデンを作る際にも、何か物語を加えてください。白雪姫の家のように物語から構成を考えてもいいですし、野菜を作る人とか、ミニチュアの整形式ハーブガーデンのようなある場面の再現でもいいです。これらが難しく思えたら、子供の頃に遊んだおはじき、ビー玉、小さなベンチのような何かニュアンスのあるものを加えて見ます。成功の秘訣は、そこに何か「人」や「人の手」が加わっていることが感じられるようにすることです。
雨の日に家族と一緒にあるいは一人でも、しばし日常から離れて空想することで、一服の清涼剤になるのではないかと思います。さてあなたはどんな物語を紡ぐのでしょうか。

3.材料をそろえる
家中から使えるものを探し出しましょう。ミニチュアのガーデンツールや模型など市販されているものもありますが、まずは自分の周囲にあるものが使えないかどうか探すことをからはじめましょう。あせらずゆっくり物語を作っていくことをお勧めします。すべての材料がそろったら、配置や構成を紙に書いたり、実際に敷地や容器に置いてみて確かめた後、次の最終作業にとりかかります。

4.植物を植え込む
ここでは、躊躇(ちゅうちょ)したり迷ったりしている暇はありません。一気に完成させましょう。
容器に植え込む場合は、まず、植木鉢の要領で底に水抜きの穴をあけ、余分な水が速やかに排出されるようにします。穴の上には市販の鉢底ネットや台所の水切り袋を1枚にしたものを敷いて、土で穴が詰まらないように工夫をします。
用土は排水をよくするために、市販の鉢底土や赤玉土などの粒の大きい土をうっすらと底が隠れるくらいに敷き詰め、それから培養土など一般土を詰めていきます。1/3から半分ほど詰めたら、考えた構成のとおりに植物を植えていきます。

5.水やり
完成後、水はたっぷりと与えてください。その後、最低2週間は毎日様子を見て、表土が乾いていたら、水を底から滲み出るくらいにたっぷりと与えます。濡れていたら水をやる必要はありません。次第に水やりの間隔が分かってくると思いますので、そうしたら毎日見なくてもいいようになります。暑さと乾燥には注意して、気候に応じてチェックして水を与えてください。草花は早くて2週間、遅くても1か月あれば活着します。活着すると強くなりますが、それまでの最低2週間はまめにチェックが必要です。
利用できる植物の一例
ミニチュアガーデンなので敷地や容器が小さいですから、草丈の低い植物や、幼生苗を利用するのがポイントです。と言っても、すべてが低いものばかりでは、構成として面白くないので、時に高さをつけて強弱をつけましょう。苗が大きくなったら食用にしたり、ディスプレイを変えることも考えて、柔軟に対応してください。
これから手に入る植物の中から一例をあげますが、これ以外にも多くの植物が利用できます。もちろん道ばたの雑草でもかまいません。季節に併せて自分なりの工夫をしてみてください。

注)野菜の小さな苗は、これからの時期には手に入りにくくなります。種が入手できればいずれも自分で種を蒔いて育てて見たらいかがでしょうか。

○草丈の小さい植物

アリッサム

セダム

ブラキカム

ラミューム

インパチェンス
(写真は斑入り品種)

ホソバマリーゴールド

ロベリア

タイム

○野菜類

パセリ

レタス

キャベツ

スイスチャード

○ 小さな樹木として使えるもの
タイムやローズマリーはスタンダード仕立にすることもできます。

タイム

ローズマリー

月桂樹

ミニトマト
次回は、水についてお送りします。
バックナンバー
監修:小出 兼久
NPO法人 日本ゼリスケープデザイン研究協会
URL:http://xeriscape-jp.org
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