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私たちの日常の暮らしの中で、例えばデパートのインテリアや食器売り場、展覧会を見ているときに、「この色が・・、配色が・・」と話をしているのをよく耳にします。
この場合は、特に色彩を意識していることになります。
普段の生活では、いつも色を見ていながら案外それを意識しないことが多いのですが、人は色にいつも何らかの影響を受けているのです。 |

【カシワバアジサイ
( Hydrangea quercifolia ) 】
カシワのような大型の特徴のある葉を持つアジサイ。初夏に咲かせる円錐形の印象的な白い花も存在感があって美しいのだが、晩秋には赤紫から赤銅色に紅葉して楽しませてくれる。 |
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色の表情は、色合い(色相)、明るさ(明度)、鮮やかさ(彩度)の色の三要素と、その色が照明の色や空の色のように質感を伴わない虚色的な色か、あるいは絵具や物体のように質感を伴う色かといった現れで知覚され、また面積や場所によっても違ってきます。
例えば、人は曇った日の灰色の空で何となく憂鬱になり、青空の場合は晴れ晴れとした気分になります。
これは、色が人の心を動かし喜怒哀楽の情を起させているからなのです。
このように、色の持つ表情によって人の心や行動、あるいは自然環境までもが影響をうけています。色の視覚効果と光による反射の効果で、私たちの生活空間は大きく変化するのです。
これをうまく活用することで、資源エネルギーの節約と精神的な豊かさと同時に手に入れることができます。 |
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そこで、私たちは色によって熱エネルギーがどう変化するか、樹や太陽エネルギーの反射と吸収をもたらす色と質感の効果を調べる実験を行っています。
- <屋根の温度の変化>
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| 濃い色の屋根 | ・・・ 71℃ |
| 明るい色の屋根 | ・・・ 51℃ |
| 光沢のある白い屋根 | ・・・ 49℃ |
- ※炎天下のもと同じ条件で実験
実験の結果からも屋根の色や材質によって吸収される熱量の違いは明らかです。
このように、私たちは、薄い色を用いると、その表面温度が低く保てることに着目し、都市建築はもちろん住宅地でも、屋根や道路、歩道の色を薄い色に変え、樹木、芝生、灌木類をもっと増やすことで、ヒートアイランド化を軽減することを研究しています。
しかし、この色がもたらす熱エネルギーの変化を十分に活用するには、あなたの庭の微気候の仕組みを十分に考えた上で利用しなければなりません。
たとえば、夏の日射しが厳しい地域では、白い壁やテラスはものすごい量の太陽光線を反射してアウトドアリビングをまぶしすぎるくらい照らし、空中温度を必要以上に上げてしまいます。
つまり、この状況では、敷地に日陰をつくるか、壁やテラスに中間色を使う必要があるということです。
そこで、太陽光線からエネルギーを吸収しつつ低温を保つことのできる物質が、1本の木の存在です。
木の葉は太陽光線の中の青と赤のスペクトラムでエネルギーを吸収しています。
葉は、あまり緑の光線を利用せず、その緑のスペクトラムの部分を反射するのです。それで、葉が緑色に見えるのです。
これは、芝生にも言え、あらゆる舗装や表土より温度を下げる効果があります。 |
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敷地全体の色彩を考える際、まずこうしたハードスケープ(建物や舗装)や骨格となる樹木を検討します。
次にソフトスケープ(樹木や草花)の色彩が、全体的にバランスが取れるようプランします。
植物がもつ色合いや質感は庭の大事な要素で、効果的な色彩の配置を考えることは印象的な庭を演出するためのポイントになります。
限られた敷地の中で、葉の緑や木の幹の色など植物同士の色彩を考えます。特に注意したいのは、花は一年中咲いているのではないということです。
たくさんの花に囲まれた庭もよいのですが、草むらに紅一点といった草花の効果的な使い方もあります。
また、一口に緑といってもさまざまなバリエーションがあり、緑の効果的な組み合わせだけで庭が出来上がるほどです。
たとえば、日陰の暗い場所に明るい緑の葉や斑入りの葉をもってくるだけでその場所がぐっと引き立ちます。
葉のなかでは特に、黄金色、シルバーグレイ、紫、斑入りや覆輪葉を効果的に配置し、紅葉もうまく取り入れることです。葉や全体の質感も見逃せません。
革のように光沢のある葉やビロードのような葉、針葉樹のように細くてとがった葉、風にそよぐグラス類といったバリエーションは庭に立体感をもたらします。
そういった「緑」は長い間咲き続ける草花に比べ、一度根付いたらほとんど水やりの必要がないものが多いといったメリットもあります。 |
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気候環境を理解し、正しい知識をもってガーデンデザインを行えば、資源を活用し、同時に自分を表現できる庭がつくれます。
ある人ははっとするような反対色の組み合わせに惹かれるかもしれないし、落ち着いた同系色の組み合わせに安らぎを覚えるかもしれません。
自分の感覚を大切にして、独自のカラースキームを実践すること、つまり色を考える(選ぶ・遊ぶ)ことは、自分のこだわりを表現するもであると同時に、資源エネルギーの活用を考えることです。
既成概念にとらわれずに、色を直感的にキャッチしてダイナミックに取り入れてみてください。
それが環境の変化に対する21世紀の庭づくりになっていきます。 |
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“緑のある暮らしフォーラム”は、21世紀の暮し方を毎月みなさんで考えて行くコーナー。
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